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図表1では、LPS誘発ARDSマウスにおける、ケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)およびGAPDHの発現水準の分析を表しています。
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そのため、同スタディでは健康体グループ(Normal)のケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)とGAPDHの発現量を1とした場合に、その他三つのグループ(LPS・LPS+IBU 3.75mg/kg・LPS+IBU 7.5mg/kg)の対比を図表1でまとめています。
同分析はウェスタンブロッティング手法により、ターゲットとなる物質を膜に転写することで、ケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)とGAPDHを検出しています。検出し視覚化されたものが左で、数値化されたものが右となります。
そして左部から、ケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)の量が「健康体」グループにおいて最も少なく(薄く)、「LPS投与」グループが最も多い(濃い)ことが分かります。
また、「LPS投与+イブジラスト3.75mg / kg」と「LPS投与+ イブジラスト7.5mg / kg」を比べると「LPS投与+ イブジラスト7.5mg / kg」の方が量が少ないことから、イブジラストはケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)の量を減らす効果があり、さらにイブジラストの投与量が多い方がよりケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)を減らせるという仮説が生まれます。
対して、GAPDHにはどのグループにおいても変化が見られませんでした。これは「1.肺水腫」「2.血清および肺組織における炎症性サイトカイン」と同様に、イブジラストがGAPDH量の抑制に効果が発揮されていないのではなく、そもそもLPS投与による肺炎にGAPDHが関わっていない(GAPDHの量が増加しない)ことも考えられます。
しかし、残念ながら同スタディではその理由までは考察されていません。
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以上より、イブジラストは肺組織の炎症を及ぼすケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)を抑制する効果を発揮すると判断されました。
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