メディシノバ MN-166(イブジラスト)のARDS動物モデルスタディの解説(肺組織ケモカイン編)

spot_img

<当記事は2020年03月18日にSKメルマガで配信されたコンテンツの一部になります。>

<当記事はSKブログへの転載ルール「同内容がメールマガジンで配信された日にちから10日以降」に基づき掲載されます。>

 

(図表1:肺組織におけるケモカインに対するイブジラストの影響 作成:SKブログ)

図表1では、LPS誘発ARDSマウスにおける、ケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)およびGAPDHの発現水準の分析を表しています。

 

<ーーSKメルマガご購読者限定内容ーー>

 

そのため、同スタディでは健康体グループ(Normal)のケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)とGAPDHの発現量を1とした場合に、その他三つのグループ(LPS・LPS+IBU 3.75mg/kg・LPS+IBU 7.5mg/kg)の対比を図表1でまとめています。

同分析はウェスタンブロッティング手法により、ターゲットとなる物質を膜に転写することで、ケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)とGAPDHを検出しています。検出し視覚化されたものが左で、数値化されたものが右となります。

そして左部から、ケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)の量が「健康体」グループにおいて最も少なく(薄く)、「LPS投与」グループが最も多い(濃い)ことが分かります。

また、「LPS投与+イブジラスト3.75mg / kg」と「LPS投与+ イブジラスト7.5mg / kg」を比べると「LPS投与+ イブジラスト7.5mg / kg」の方が量が少ないことから、イブジラストはケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)の量を減らす効果があり、さらにイブジラストの投与量が多い方がよりケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)を減らせるという仮説が生まれます。

対して、GAPDHにはどのグループにおいても変化が見られませんでした。これは「1.肺水腫」「2.血清および肺組織における炎症性サイトカイン」と同様に、イブジラストがGAPDH量の抑制に効果が発揮されていないのではなく、そもそもLPS投与による肺炎にGAPDHが関わっていない(GAPDHの量が増加しない)ことも考えられます。

しかし、残念ながら同スタディではその理由までは考察されていません。

 

<ーーSKメルマガご購読者限定内容ーー>

 

以上より、イブジラストは肺組織の炎症を及ぼすケモカイン(CXCR4・SDF-1・CXCR5・CXCL1)を抑制する効果を発揮すると判断されました。

 

当記事のご購入は、SKブログ記事8本分(序章・肺水腫編:上下・血清および肺組織炎症性サイトカイン編:上下・肺組織ケモカイン編・肺組織におけるアポトーシスおよび総括編:上下)に該当致します。


 

<調査銘柄の概要>
4875 : メディシノバ / MNOV : MediciNova
住所 : (日本支社)東京都港区西新橋1-11-5-5F / (本社)4275 Executive Square, Suite 300, La Jolla, California
電話番号 : 03-3519-5010 / 1-858-373-1500
HP : https://medicinova.jp / https://medicinova.com

Recent Comments

広告もご覧頂けると幸いです