メディシノバが現在進行中のフェーズ1治験「Relative Bioavailability of MN-166 (Ibudilast) in Extended Release Tablet vs. Intermediate-release Capsule in Healthy Volunteers」についてご質問を頂きました。
<質問(抜粋)>
いつもブログを興味深く拝見させて頂いております。
1点質問があります。1/22付で健常者に対するタブレットとカプセルのバイオアベイラビリティ治験の治験完了予定日がさらに2020年3月31日に延びてしまいました。
個人的には導出時期がアンケート1位にあった1〜2月導出よりもかなり遅れ早くても5月以降、ひょっとしたら第三四半期以降と考えるようになりました。
当たり前と言えば当たり前なんですがIRに問い合わせたところお答えできないと一蹴されました(笑)
SKさんのお見立てをお聞かせください。
以上、宜しくお願いします!
<回答>
MN-166のバイオアベイラビリティ治験「Relative Bioavailability of MN-166 (Ibudilast) in Extended Release Tablet vs. Intermediate-release Capsule in Healthy Volunteers」が導出交渉に対して、影響を及ぼす可能性について「メディシノバ MN-166(イブジラスト)の導出時期に関する考察」において言及しました。
そこでは同治験の影響力の可能性より、同治験結果が出るまでは導出交渉が纏まらないのではないかと示唆しました。
そして現在もその考えは変わっておらず、同治験が終了するまでは導出交渉が纏まらないと私は考えております。
治験スポンサーのClinicalTrials.govへのアップデートの日数には実際とは大きな開きがあることが多々あるため、私はアップデートがされていないだけで実際には終了しているものと思っていました。
しかし今回のアップデートにより、同治験がまだ継続中であったということが判明し、非常に残念に感じました。
では、メディシノバが同治験の何に関して手間取っているかを考察します。
同治験の2020年1月22日のアップデートでは治験終了日のみの変更であったため、以下副次項目の解析評価の遅れが発生していると考えられます。
<副次項目>
1.CTCAE v.4.0評価スケールにおける有害事象の数。
2.身体検査結果の変化。
3.異常値をとった治験参加者の数。
そして遅れが生じる可能性のあるものは副次項目2および3となります。
副次項目2,3は統計学的な有意差を評価する項目であるため、(NASHを適応とする治験でもあったように)評価施設等が遅延に何らかの関与をしているかもしれません。
それ以外の可能性として、MN-166のアルコール依存症を適応とする治験のデータと照らし合わせるための追加データ解析を実施していることです。
現在メディシノバはMN-166のアルコール依存症を適応とするフェーズ2治験「Ibudilast for the Treatment of Alcohol Use Disorder(2018年10月開始)」と、同じくフェーズ2治験「Ibudilast and Withdrawal-Related Dysphoria(2018年6月開始)」を実施しています。
「<投資家Q&A-039>メディシノバ メガファーマとの導出交渉の思惑」でも述べたとおり、依存症適応のパイプラインが導出交渉に影響を与えている可能性があります。
そのため、同治験はそれぞれ中間解析が出揃ってもおかしくないため、中間解析に照らし合わすデータ解析をバイオアベイラビリティ治験で行っており、それが遅延に繋がっているのではないでしょうか。
<調査銘柄の概要>
4875 : メディシノバ / MNOV : MediciNova
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