<当記事は2020年07月17日にSKメルマガで配信されたコンテンツです。>
<当記事はSKブログへの転載ルール「同内容がメールマガジンで配信された日にちから10日以降」に基づき掲載されます。>
これまで、SKメルマガご購読の皆様からEメールにて沢山のご質問を頂戴致しました。
重複するご質問に対してはメルマガコンテンツとして詳細な情報を元に纏め上げ、ご購読の皆様へ配信してまいりました。
対して、個別への回答に関しては短文かつ簡潔に回答をさせて頂いております。
そしてこの度、一定数以上のご質問が集まったため、同内容をSKメルマガご購読の皆様と共有したいと存じます。
なお、ご質問の内容に関しては一部修正が施されている箇所もございます。
<質問:2020年7月7日>
質問させて下さい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d68af87aa5ba3962138687123f67828e8c0ba8ee
この記事内にあるお薬ですが
活性ポケットの結合の強さでは、ニクロサミドが2番目のスコアであり、それを上回る1位のスコアを出した薬剤の名称は、「名前だけが一人歩きすると、社会的な影響も大きい」として公表しなかったが、「日本の製薬会社がオリジナルで開発し、特許を持っているものである。海外では、臨床研究や論文などが報告されていない。この医薬会社と話しあいを行ない、製品化に向かって進んでいきたい」などとした。
このお薬は何と推測されますか?
もうひとつのお薬
さらに、すでに海外治験が行なわれている薬剤のなかで、ニクロサミド、ニタゾキサニドについで、3位のスコアをつけた薬剤は、「日本でも市販されており、手軽に手に入る薬剤である」としている。
こちらはイブジラストではないかと思うのですが・・・
SK様はどう思われますか?
*活性ポケットや今回の結合の強さなどの意味がいまいちわかりません。
もしよければご解説頂ければ幸いです。
<回答>
富岳による新型コロナウイルス感染症治療薬候補の医薬品についてご質問を頂戴致しました。
・スパコン「富岳」、わずか10日で2,000種類超の新型コロナ治療薬候補を選別
https://news.yahoo.co.jp/articles/d68af87aa5ba3962138687123f67828e8c0ba8ee
『 活性ポケットの結合の強さでは、ニクロサミドが2番目のスコアであり、それを上回る1位のスコアを出した薬剤の名称は、「名前だけが一人歩きすると、社会的な影響も大きい」として公表しなかったが、「日本の製薬会社がオリジナルで開発し、特許を持っているものである。海外では、臨床研究や論文などが報告されていない。この医薬会社と話しあいを行ない、製品化に向かって進んでいきたい」』(Impress Watch)
この富岳による候補薬については残念ながら存じ上げません。
また、対象となる医薬品が抗ウイルス作用を期待していることからも、イブジラストではないと思われます。
さらに同記事中で言及されている「活性ポケット」と「結合の強さ」に関してお答え致します。
「活性ポケット」は言ってみればタンパク質に作用を与えるための玄関と認識下さい。
「結合の強さ」は玄関(活性ポケット)を通じてタンパク質と結合した薬剤が、直ぐに消化されたり、剥がれ落ちたりせずに、タンパク質と結合し続けられるかどうかの度合いを意味します。
この解説で分りやすい例が「受精」です。
卵子は精子を受け入れるために玄関(活性ポケット)を用意し、そこに辿り着いた1つの精子が卵子と結合します。
結合した段階で卵子は玄関(活性ポケット)を閉ざします。
そして、結合した精子と卵子は受精卵として分裂を繰り返し人間へと成長していきますが、精子が卵子から剥がれ落ちたりした場合はその成長も止まります。
精子が卵子から剥がれ落ち、受精卵が受精卵ではなくなることはありませんが、これは精子と卵子の結合力が強いからです。
以上、「活性ポケット」と「結合の強さ」の解説でございます。
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