<投資家Q&A-014>メディシノバ ATM(at the market)契約による資金調達について

メディシノバが2019年10月25日に公表した「2019年12月期第3四半期決算短信」において記載があったATM(at the market)契約による資金調達について2名の方からご質問を頂きました。

・質問1(抜粋)
メディシノバ第三四半期決算報告の内容、特にATM?による資金調達の意味について、ご解説をお願い申し上げます。

・質問2(一部抜粋)
本日決算発表により、ある種増資?のようなことをしていることが確認できました。

このタイミングでの増資ということはMSの自社開発を示唆しており、mn-001の導出による上場廃止を考えているのかなと個人的には思っています。ブログ主様の見解はいかがでしょうか?

 

同決算短信により、メディシノバは2019年7月1日~9月30日の期間においてATM契約の行使により$3,200,000の資金調達を行ったことが分かりました。

明確な調達の理由がメディシノバから公表されていない以上推測の域を出ませんが、私の見解は米国のヘッジファンドへの売却によるものと考えています。

ATMはMSワラントと似た性質を持っていますが、メディシノバが現在MLV社とFBR Capital社と結んでいるATM契約の最大の利点はディスカウントの条項が記載されていない点です。これにより、メディシノバは市場価格と同じ価格での株式売却が行なえます。

また、ATMは株式発行元のメディシノバが代理店であるMLVとFBR Capitalに売却を依頼する流れが基本ですが、株式の引受先が存在する場合に限り、代理店がメディシノバへ株式発行と売却を依頼するケースもあります。

事業資金の可能性もありますが、現金及び同等物を$62,872,907保有している現状のため、今回の$3,200,000という調達額は事業資金を理由にするには違和感を覚えます。

2018年12月末時点でNASDAQには42,081,306株の23.3%である9,804,944株が流通し、そのうちの90%以上がヘッジファンド等の機関投資家によって保有され、さらに残りの10%もメディシノバ役員によるシェアが大半を占めています。

その事情を考えると、やはり今回のATM契約行使による資金調達の理由はヘッジファンドへの売却と考えることが最も筋が通っており、便宜上「資金調達」としていますが、キャピタルゲイン狙いのヘッジファンドから購入の要請があったということで、ポジティブに捉えてよろしいかと思います。

2019年10月15日に発表されたBlackRockの8-KによるとiShares ETFが引き続き好調を維持していることが分かりました(2019年6月30日~9月30日の3ヶ月間で1.89%の資産増)

メディシノバとBlackRockのiSharesは切っても切り離せない関係性のため、ひょっとしたら今回のATMによる売却先の1つにBlackRockが含まれているかもしれません(メディシノバとBlackRockの関係性については「メディシノバ 筆頭株主BlackRockの保有理由」を参照)。

また、下記図表1,2においてメディシノバの過去のATM行使による発行株式数と資金調達額を掲載しています。是非ご参考ください。

(図表1:ATMによる資金調達 作成:SKブログ)
(図表2:ATMによる資金調達 – データ - 作成:SKブログ)

<調査銘柄の概要>
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