<投資家Q&A-020>メディシノバ JASDAQ市場における上場廃止回避策

メディシノバのJASDAQ市場における上場廃止回避策についてご質問を頂きましたのでお答えします。

<質問>(一部抜粋)

メディシノバIRにジャスダック上場廃止回避の為の導出契約締結のタイムリミット期限について問い合わせしました所、上場廃止回避の策としては導出契約の締結以外にも、他にも取りうる策もございます。とのコメント回答が有りました。

具体的には、どの様な回避策が有るのでしょうか?恐れ入りますがご教授お願い申し上げます。

 

ご存知の通り、現在メディシノバが抵触している上場廃止基準は「最近4連結会計年度における営業利益及び営業活動によるキャッシュ・フローの額が負である場合において、1年以内に営業利益又は営業活動によるキャッシュ・フローの額が負でなくならないとき。(抜粋:上場廃止基準(JASDAQ)概要)」です。

営業利益と営業活動によるキャッシュ・フローを正にするためには必ずと言っていいほど事業活動による売上高の計上が必要になります。

営業利益の観点ではメディシノバは事業活動を「医療用医薬品のライセンス導入・導出および開発」と設定しているため、売上高を計上するための主要な手段は導出を伴うものと推測され、その上で費用を売上高未満にすることで営業利益を計上することが可能となります。

JASDAQ市場における上場廃止回避策としてはこの方法が第一選択であることは間違いありません。

それ以外の方法もあると質問者様はメディシノバのIR担当者から回答を得たようですが、おそらくそれは「導出契約の締結を主要方法としながらも、それを補完するための施策もある」という意味ではないでしょうか。

国際会計基準(IFRS)ではストック・オプション報酬のオプション価値を費用に計上する必要があり、営業利益の計上にはマイナスに作用します。

しかし、こと営業活動によるキャッシュ・フローに対してはキャッシュが実際に動いている訳ではないためプラスに作用します(「営業損益<営業活動によるキャッシュ・フロー」に働くという意味)。

メディシノバの2018年度の開示されている3名の現金での役員報酬の合計は$1,253,670であるため、仮に本年度を遡ってそれをストック・オプション報酬に置き換えた場合、営業活動によるキャッシュ・フローに対してはそれなりの影響を与えます。

また、メディシノバは投資法人ではないため投資による利益は営業利益にも営業活動によるキャッシュ・フローにも基本的には影響を与えません。

しかしジョイントベンチャー(JV)に対する投資には事業活動の性質があるため、営業活動によるキャッシュ・フローに影響を与えます。

実際にメディシノバは過去3年以上に渡りJV投資によるキャッシュ・フローを営業活動によるキャッシュ・フローに計上しています。

その額は日本円にして数百万円の振れ幅のため影響は皆無ですが、今ある現金をJV投資に大きく割き一時的にでもキャッシュ・フローをプラスにすることは可能です。

とは言うものの、この様な小手先のファイナンスによる施策はその場しのぎで得るものは小さく、失うものは大きいため、実施する可能性はゼロに限りなく近いと思います。

結論としてはやはり導出契約を結べるかどうかがJASDAQ市場における上場廃止を回避することの鍵となります。

<調査銘柄の概要>
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