<投資家Q&A-031>メディシノバ エダラボンとイブジラストのALS治療薬開発競争

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ALS治療薬として開発を進めている田辺三菱製薬のエダラボンとメディシノバのMN-166(イブジラスト)に関してご質問を頂きました。

 

<質問(一部抜粋)>

メディシノバのHPにもALS治験の期間が変更になった理由として田辺三菱製薬がEMAへのエダラボンの申請を取り下げたことがきっかけとありますが、

「11月にエダラボン経口懸濁剤(MT-1186)について本第3相臨床試験は、北米、欧州、日本において、ALS患者さん150例を対象に、評価期間を48週間とする長期安全性試験です。承認申請時には24週のデータを規制当局に提出する予定です。

MT-1186は本年10月にFDAよりファストトラック指定*を受けており、米国において2021年度の上市をめざしています。」

とアナウンスがありました。

この影響で、メディシノバの治験計画のEMA参加者含め、スケジュール、開発費用額に大きな影響があると考えております。

この影響もあり、再度治験スタート時期が大きく遅れることを懸念しております。SKさんはどのようにお考えでしょうか。

 

<回答>

田辺三菱製薬が開発を進めるALS治療薬エダラボンには、米国・日本・中国で既に上市がされている開発コードMCI-186(投与:点滴静脈注射)と次世代型のMT-1186(投与:経口)の2種類があります。

MCI-186とMT-1186の効果の差は無く、MT-1186は主に患者の利便性や費用(病院でかかる費用や欧米での保険適応など)を向上させる目的で開発が進められています。

また、同社は2019年5月にMCI-186に対するEMA(欧州医薬品庁)への承認申請を取り下げました。これは必要とする治験期間の相違のため、既に実施していた治験結果を利用することが出来ないことが理由です(米国・日本・中国は利用可)。

このことがメディシノバのMN-166のALSを対象とする開発に影響を与えました(詳しくは「メディシノバ 2019年12月期第2四半期決算説明会の感想」を参照)。

メディシノバは同事象を以て欧州での販売も考慮し、米国基準のプロトコルを欧州までをも含む基準へと修正しました(患者1人あたりの治験期間:9ヶ月→計18ヶ月)。

世論では「田辺三菱製薬が欧州進出を諦めたが故に、ブルーオーシャンとなった欧州にメディシノバが進出した」という認識が強いですが、実はそうではなく、「田辺三菱製薬がEMAと交渉中であり、日米基準のプロトコルの結果を以てMCI-186の申請が受理されそうであったため、メディシノバも米国基準のプロトコルで治験を完了し、その後EMAに同治験結果で申請をするつもりであった」という認識の方が正しいです。

しかし目論見に反して田辺三菱製薬の交渉が頓挫したため、メディシノバはALS適応のMN-166の欧州進出のために急遽プロトコルを修正しました。

そのため、治験に影響を既に与えていたのは制度上な理由のMCI-186の方であり、MN-166の治験にALS患者が殺到する様な状況下で治療効果が限定的なエダラボン(MT-1186)がMN-166に与える影響は限定的だと思います。

 

<参考文献>
エダラボンの欧州申請の取り下げについて(ALS 治療薬の欧州申請を取り下げ – 田辺三菱製薬)
エダラボンについて(2019年度第2四半期決算説明会)

<調査銘柄の概要>
4875 : メディシノバ / MNOV : MediciNova
住所 : (日本支社)東京都港区西新橋1-11-5-5F / (本社)4275 Executive Square, Suite 300, La Jolla, California
電話番号 : 03-3519-5010 / 1-858-373-1500
HP : https://medicinova.jp / https://medicinova.com

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