<投資家Q&A-048>メディシノバ MN-166の導出交渉に対する依存症およびバイオアベイラビリティ治験の影響

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当ブログ記事「<投資家Q&A-039>メディシノバ メガファーマとの導出交渉の思惑」および「<投資家Q&A-040>メディシノバ MN-166のバイオアベイラビリティ治験の遅延」をご閲読の方からMN-166の導出交渉に対する依存症およびバイオアベイラビリティ治験の影響に関するご質問を頂戴しました。

 

<質問(抜粋・一部修正あり)>

はじめまして。初めて質問させて頂きます。

SKさんが投稿した二つの記事を読んで納得したんですが、ヤフーの掲示板でMN-166の導出にアルコール依存症の治験もバイオアベイラビリティの治験も関係ないと投稿している人がいました。

1.アルコール依存症が関係ないと投稿してる人はMSだけの導出になるからだと投稿してました。

2.バイオアベイラビリティが関係ないと投稿してる人はバイオアベイラビリティが小規模だからと投稿してました。

本当のところはどうなんでしょうか?教えて頂けると嬉しいです!

・二つの記事

1.<投資家Q&A-039>メディシノバ メガファーマとの導出交渉の思惑

2.<投資家Q&A-040>メディシノバ MN-166のバイオアベイラビリティ治験の遅延

 

<回答>

MN-166(イブジラスト)の導出交渉に関して、メディシノバが2018年7月24日に公開した「2018年12月期 第2四半期決算説明会」資料から、MN-166の導出は進行型多発性硬化症パイプラインのみを導出すると読み取れることも出来ます。

アルコール依存症パイプラインがMN-166の導出交渉に影響を与えないとの考えは、おそらく同資料を参考にしたのではないでしょうか。

しかし、MN-166の導出交渉に他のパイプラインが影響を及ぼさないということはあり得まえん。

メディシノバのMN-166は用途特許のみに保護されている物質のため、MN-166の導出交渉は実質的に用途特許のライセンス導出になります。

しかし、実際に治療薬として市場に出回るのはライセンスではなく、実薬となるMN-166です。

ジェネリック医薬品でもない限り、一地域一治療薬が原則です。

よって、実薬となるMN-166に紐づく全てのパイプラインが導出交渉に影響を与えます。

さらに、バイオアベイラビリティ治験のような物質の性質を調べるための治験でさえ、導出交渉には大きな意味を持ちます。

そのため、小規模だからとかそういった理由でバイオアベイラビリティ治験が導出交渉に関係無いということもあり得ません。

最後に、導出交渉のさらなる理解のための補足として、同資料P53「今後の開発プラン」の意味も解説させて頂きます。

 

<P53 今後の開発プラン(抜粋)>

進行型多発性硬化症
・複数のグローバル製薬会社と交渉中
– 原則、US以外の権利を導出
– USの権利はMNOVが保持、しかし導出相手によっては共同開発も考慮

筋萎縮性側索硬化症
・3QにFDAとのミーティング
– 原則、自社開発
– 進行型多発性硬化症の権利導出状況によっては共同開発も考慮

 

<解説>

1.進行型多発性硬化症パイプラインについて

「原則、US以外の権利を導出」とは、導出先に対して「米国以外の地域におけるMN-166(進行型多発性硬化症だけでなく、全ての適応症含む)の販売ライセンスを付与する」という意味です。

メディシノバが導出先A社に対して欧州での販売ライセンスを付与した場合、A社は欧州においてMN-166の販売を行うことが出来ます。

留意点としては、A社はMN-166に紐づく適応症全てを販売する必要は無く、A社が進行型多発性硬化症治療薬のみを販売したい意向であった場合、残りの適応症は欧州地域において完全に無駄になることです。

そのため、A社が進行型多発性硬化症パイプラインのみを導入したいとしても、メディシノバにとってはMN-166のそれ以外のパイプラインを無駄にすることになるため、それに対しても当然見返りを求めます。

これが導出交渉を複雑にしている一つの理由です。

 

2.ALS(筋萎縮性側索硬化症)パイプラインについて

共同開発も視野に入れた進行型多発性硬化症パイプラインに対して、ALSパイプラインは「原則、自社開発」と明記されています。

自社開発のメリットは上市した場合の売上を独占することが出来ることですが、MN-166の米国以外の地域での販売ライセンスを導出する方針のため、米国での売上は独占出来ますが、その他地域における販売ライセンスを付与するため、米国以外の売上は独占出来ません。

よって、ALSパイプラインは「原則、自社開発」と明記されているものの、米国での売上を独占し、その他地域での売上は導出先と分け合うという意味では、進行型多発性硬化症パイプラインと同じ状況です。

相違点があるとすれば、メディシノバの進行型多発性硬化症治療薬の米国における売上の取り分が100%、その他地域では10%という例えに対して、ALS治療薬の場合、米国においては100%、その他地域では50%というように、ALSパイプラインに関してはその他地域での売上高に対しての取り分も見込めるという形になります。

 

上記1、2の例えからも分かる通り、MN-166の導出交渉はパイプライン全てに対して細かい条件や数値を設定し、パイプラインの導出価値を交渉も交えながら導き出しています。

 

<調査銘柄の概要>
4875 : メディシノバ / MNOV : MediciNova
住所 : (日本支社)東京都港区西新橋1-11-5-5F / (本社)4275 Executive Square, Suite 300, La Jolla, California
電話番号 : 03-3519-5010 / 1-858-373-1500
HP : https://medicinova.jp / https://medicinova.com

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