メディシノバ『新型コロナウイルス感染によるARDS治療薬に対するMN-166の競合開発品(炎症抑制作用)』〈後編〉

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<当記事は2020年05月03日にSKメルマガで配信されたコンテンツの後編です。>

<当記事はSKブログへの転載ルール「同内容がメールマガジンで配信された日にちから10日以降」に基づき掲載されます。>

 

ルーティン配信 – メディシノバ『新型コロナウイルス感染によるARDS治療薬に対するMN-166の競合開発品(炎症抑制作用)』

// 前編はコチラから //

6.クロロキン、および、7.ヒドロキシクロロキンは、そのメカニズムがはっきりとは分かっておりませんが最も有力な説が免疫抑制です。

具体的にはオートファジーと呼ばれる新陳代謝のプロセスに影響を及ぼすことで、免疫抑制を実現しているとされています。

免疫抑制以後の解説は3.アクテムラや4.ケブザラと同様ですが、一番の違いは作用が免疫抑制か免疫阻害かです。

同剤は免疫抑制作用のため、3.アクテムラや4.ケブザラ程の感染症リスクはありませんが、こと6.クロロキンに関しては極度の心臓負荷により治験中の患者に死亡者が続出していることです。

ブラジルでは81名の患者に6.クロロキンを投与するも、11名の患者が死亡したため治験中止となりました。

なお、6.クロロキンと7.ヒドロキシクロロキンは類似構造を持つ別物ですが、その作用は類似しており、概略としては、クロロキンの効力を抑えたものがヒドロキシクロロキンと私は認識しております。

9.シクレソニド(帝人ファーマ)は炎症性サイトカインであるIL-4とIL-5の産生を抑制します。

また、腫瘍壊死作用を有するサイトカインであるTNF-αの産生も抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制という意味で、MN-166に最も類似した作用を持つ医薬品です。

しかし、同医薬品は有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者に対しての投与が禁忌とされていることからも、上記にあげた医薬品同様に新型コロナウイルス治療薬として安全性に懸念があります。




そのため、同医薬品では新型コロナウイルス感染症の無症状・軽症患者に対して治験が行われています。

以上より、炎症抑制作用による新型コロナウイルス関連治療薬として、感染リスクおよび治療効果(炎症抑制)のバランスが最も取れた医薬品がMN-166(イブジラスト)であることがお分かり頂けると思います。

なお、MN-166の薬効については2020年03月18日に配信された当メルマガ、または、SKブログ「メディシノバ MN-166(イブジラスト)のARDS動物モデルスタディの解説」をご参照下さい。

https://skblog.me/archives/3157

 

<MN-166の新型コロナウイルス治療競合医薬品の開発状況>

・3.アクテムラ(ロシュ):フェーズ3治験準備中(2020年04月10日現在)
・4.ケブザラ(サノフィ):フェーズ2/3治験実施中(2020年04月09日現在)
・6.クロロキン(ブラジル医学財団):フェーズ2治験中止(2020年04月11日現在)
・7.ヒドロキシクロロキン(マサチューセッツ総合病院):フェーズ3治験実施中(2020年04月07日)
・9.シクレソニド(帝人ファーマ):小規模治験実施中(2020年4月3日現在)

 

<参考文献>
・3.アクテムラ(ロシュ)
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00054586
・4.ケブザラ(サノフィ)
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00067827
・6.クロロキン(ブラジル医学財団)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/04/post-93145.php
・7.ヒドロキシクロロキン(マサチューセッツ総合病院)
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00065746
・9.シクレソニド(帝人ファーマ)
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00059259

 

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