<当記事は2020年05月10日にSKメルマガで配信されたコンテンツの一部です。>
<当記事はSKブログへの転載ルール「同内容がメールマガジンで配信された日にちから10日以降」に基づき掲載されます。>
ルーティン配信 – <投資家Q&A-062>メディシノバ『グリア細胞の活性化 / Covid-19による血管へのダメージ / メディアによるイブジラストの無関心 / 進行型MSフェーズ3治験開始予定時期』
これまで、SKメルマガご購読の皆様からEメールにて沢山のご質問を頂戴致しました。
重複するご質問に対してはメルマガコンテンツとして詳細な情報を元に纏め上げ、ご購読の皆様へ配信してまいりました。
対して、個別への回答に関しては短文かつ簡潔に回答をさせて頂いております。
そしてこの度、一定数以上のご質問が集まったため、同内容をSKメルマガご購読の皆様と共有したいと存じます。
なお、ご質問の内容に関しては一部修正が施されている箇所もございます。
<質問:2020年5月4日>
質問させてください。進行性多発性硬化症の現状です。
FDAとのやり取りなど最新の情報はどのように考えられてますか?
導出後すぐにフェーズ3が始めることは可能ですか?ポテンシャルパートナーと同席の上FDAとはフェーズ3の合意ができているのでしょうか?
一刻もはやくフェーズ3を始めてもらいたいです。
<回答>
MN-166(イブジラスト)の進行型MS(多発性硬化症)を適応とする開発に関するご質問を頂戴致しました。
進行型MSの開発状況については一言で申し上げると停滞しております。
それは以前より仮説立てている、MN-166の他のパイプラインの状況(特にアルコール依存症パイプライン)が大きく導出交渉に影響を与え、その煽りを進行型MSパイプラインが受けている故と考えております。
そして、導出交渉に影響を与えていると考えられるMN-166の治験実施中パイプラインの現状は以下の通りです。
<MN-166の治験実施中のパイプライン>
(症状 / フェーズ / エンロール数 / 主要項目解析完了日 / 治験完了日 / →概要)
1.メタンフェタミン依存症 / 2 / 65名 / 2022年1月 / 2022年1月
→ 神経炎症と脳機能の関連性
2.グリオブラストーマ / 1b-2a / 50名 / 2021年12月 / 2022年12月
→ テモゾロミド併用療法の安全性、忍容性、有効性の評価
3.アルコール依存症 / 2 / 132名 / 2021年9月 / 2021年9月
→ 大量飲酒日数の評価(大量飲酒:男性が5杯以上、女性が4杯以上)
4.アルコール依存症 / 2 / 50名 / 2020年6月 / 2020年6月
→ 離脱症状の評価
上記に加え、新型コロナウイルス感染によるARDS治験もまもなく開始されると思いますので、MN-166に関しましては計5つの治験が進行する状況です。
そして、その中で最も注視すべきはアルコール依存症およびARDSを適応とするパイプラインです。
メタンフェタミンについては2019年1月に完了したフェーズ2治験の主要評価項目未達により、実質的に降り出しに戻った状況です。
グリオブラストーマは治験が進められているものの、開発フェーズが1b-2aとまだ初期段階であることや、何らかの結果が出るまでまだ時間がかかることから、導出交渉の遅延にはあまり影響を与えていないと推測されます。
対して、アルコール依存症の治験3は中間解析が出てくる可能性の大きさや、治験4に関しては主要評価がまもなく出てきます。
さらに新型コロナウイルス感染によるARDS治験もFDAの支援も重なり、比較的早い段階で何らかの結果が出てくると考えられることから、導出先としてはこの3つの治験、2つのパイプラインの結果を待っていると推測しています。
以上より、6月中(上記治験4より)のデータ照会から導出交渉のまとめあげ、そしてFDAからの治験開始承認まで約1-2ヶ月(プロトコルの大部分は完了している前提)とすると、最短で8-9月頃の進行型MSのフェーズ3治験開始を想定しております。
また、「導出後すぐにフェーズ3が始めることは可能か?」、「ポテンシャルパートナーと同席の上FDAとはフェーズ3の合意ができているのでしょうか?」に対しては、「導出後最低でも1ヶ月はフェーズ3が開始されるまで時間がかかります。」、「FDAとのフェーズ3治験プロトコルの同意は非公式ではありますが完了しています。」と返答申し上げます。
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