<投資家Q&A-006>メディシノバ 上場廃止・導出交渉・ALS治験プロトコル修正について

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投資家Q&Aの最初のご質問「<投資家Q&A-001>メディシノバ JASDAQ上場廃止リスクと株式移管手続きの必要性について」を頂いた投資家様から再度メディシノバに関してご質問を頂きました。私事ながら大変光栄に感じています。

それではご質問にお答えさせていただきます。なお、下記質問事項は全て抜粋しました。

 

1)『上場廃止は回避する!!』と言う考えには変わりありませんでしょうか?

岩城社長の意志ではなく立場として考えるのであれば、JASDAQ上場廃止を回避することは変わらず最優先事項に上がっているはずです。岩城社長から「上場廃止と(MN-166の)導出交渉は切り離して考えている」というコメントが過去に上がったのは事実ですが、これは「導出交渉の進捗によっては上場廃止もやむを得ない」ということではありません。

また、上場廃止が仮に現実のものとなった場合、いくつかの事案が岩城社長の立場を悪くします。株価低下に伴う岩城社長が保有するメディシノバ株の資産目減りなど直接的な事案を除くと、1.受託者責任問題の再熱、2.経営権の剥奪の2点が岩城社長の立場を大きく揺らがすリスクとして存在します。

メディシノバ MN-166(イブジラスト)の導出先とその方法」でも述べたとおり、岩城社長は非常に自己実現欲が強い方と思われます。そのため、自分の立場を大きく揺らがすリスクの引き金となる上場廃止はなんとしても回避するのではないでしょうか。

 

2)であるならば、その方策は?《導出、提携云々は残期間等を考えた時無理のように思われますが?》

方策については現状のメディシノバを分析する限り、MN-166の導出交渉をまとめ上げることのみでJASDAQ上場廃止を回避できます。今年末まで残り4ヶ月となりましたが、私の意見は質問者様と異なり、残りの期間で契約をまとめ上げることも十分に可能だと思っています。

上場廃止を回避するためには今年中に契約をまとめ上げることが必要であり、入金の期ずれは問題ないからです。

 

3)導出云々に付き『大手製薬会社と交渉中!!』とありますが、何故これまに時間が掛かるのか?

これはひとえに「それがメディシノバ経営陣の能力」だからです。また、その能力を見極める能力が投資家に問われることだと思います。

しかし、MN-166のパイプライン数が一般的に比べて多すぎることも事実です。契約額もそうですが、それ以上にパイプライン数が導出交渉を非常に複雑にしていると思います。

 

4)交渉中であるなら、9月の《モルガンスタンレー・ヘルスケアカンファレンス》への出席はどう解釈したら良いのか?

モルガン・スタンレー主催のカンファレンスはいわば定例会のようなものなので、経営の一環と解釈してください。MN-166の導出交渉を行う場ではないはずです。

 

5)大麻由来の《カンナビノイド薬ーサティベックス(多発性硬化症、エピディオレックス(小児てんかん症)》がFDAにより承認されています。このように、大麻由来の《カンナビノイド薬》が今非常に注目されています。私心ですが、これが交渉事に多大な影響を与えているのでは?

大麻由来の医薬品については不勉強だったため詳しくは把握していないのですが、調べたところご質問のカンタビノイド薬がMN-166の導出交渉に影響を与えている可能性は非常に低いと思います。

FDAでは2019年9月1日時点で小児てんかん症適応のエピディオレックス(DMC成分)のみが大麻由来の医薬品として承認されているのみです。多発性硬化症(MS)の補助治療薬としてCesamet(THC成分)という治療薬がFDAで承認されていますが、こちらは大麻関連であり大麻由来のエピディオレックスとは根本的な構造が異なるようです。

参照:FDA Regulation of Cannabis and Cannabis-Derived Products: Questions and Answers

 

6)対象エリアをヨーロッパにも広げた事で治験期間が大幅に伸びました。上記5)のような現状を考えた時、メディシノバは《花咲く》のでしょうか?!

MN-166のALS適応に対するフェーズ2b/3に関してメディシノバが欧州エリアを対象としたことがより導出交渉に影響を与えていると思います(詳しくは「メディシノバ 2019年12月期第2四半期決算説明会の感想」)。

1)の理由やその他の理由も含め、私は《花咲く》と信じています。

<調査銘柄の概要>
4875 : メディシノバ / MNOV : MediciNova
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