製薬・創薬業界 新型コロナウイルス治療薬開発促進プロジェクト

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<当記事は2020年04月08日にSKダイアリーで投稿されたコンテンツになります。>

 

2020年3月9日に発表された新型コロナウイルス治療薬開発促進プロジェクト「COVID-9 Therapeutics Accelerator」は、ビル・ゲイツ財団のBill & Melinda Gates Foundationや、クレジットカード会社大手のMaster Cardなどの資金を得て始まったプロジェクトです。

同プロジェクトの目的は、人材や知識を集結することでアカデミック機関、バイオテクノロジー企業、製薬企業の財務および技術のリスクを軽減することで、発展途上国などの治療機会を得にくい環境の人々にまでも製品が届くようにすることです。

その目的の実現のため、同プロジェクトでは3つのアプローチを取っていて、それらは、1.承認された薬剤の新型コロナウイルスに対する試験、2.何千もの安全性が確立された化合物ライブラリーのスクリーニング、3.新しい研究化合物とモノクローナル抗体の検討、となります。

2020年4月8日現在、プロジェクトへの参加を決めたのは現在15社となります。

<参加メンバー>
Becton, Dickinson、bioMérieux、Boehringer Ingelheim、Bristol-Myers Squibb、Eli Lilly、Gilead Sciences、GlaxoSmithKline、Johnson&Johnson、Merck、Merck KGaA、Novartis、Pfizer、Sanofi、エーザイ

上記参加メンバーは、新型コロナウイルスに対する活性・安全性データに関する各社専有の化合物ライブラリーを共有することに既に同意しています。

さらに、同プロジェクトではスクリーニングによって有望な化合物が得られた場合、2カ月以内にin vivo試験に移行するスケジュールを見込んでいます。

*in vivo試験
試験管や培養器などの中でヒトや動物の組織を用いて、体内と同様の環境を人工的に作り、薬物の反応を検出する試験のことを指す。

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