<投資家Q&A-105>メディシノバ『進行型多発性硬化症治療に関する新規特許と導出交渉の関連およびMN-166単剤開発について』

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<当記事は2021年1月20日にSKメルマガで配信されたコンテンツです。>

<当記事はSKブログへの転載ルール「同内容がメールマガジンで配信された日にちから10日以降」に基づき掲載されます。>

 

これまで、SKメルマガご購読の皆様からEメールにて沢山のご質問を頂戴致しました。

重複するご質問に対してはメルマガコンテンツとして詳細な情報を元に纏め上げ、ご購読の皆様へ配信してまいりました。

対して、個別への回答に関しては短文かつ簡潔に回答をさせて頂いております。

そしてこの度、一定数以上のご質問が集まったため、同内容をSKメルマガご購読の皆様と共有したいと存じます。

なお、ご質問の内容に関しては一部修正が施されている箇所もございます。

 

<質問:2021年1月13日>

メディシノバは年末に、進行型MSに対するMN-166のインターフェロンβ併用療法による用途特許を取得しましたが、このことにより166の導出交渉に大きな進展がありうるのでしょうか?

いいかえれば、166単体では導出交渉が暗礁に乗り上げていたが、併用することにより活路を見いだせるということでしょうか?

また、今回の特許申請は交渉相手にも伝えていたはずで、特許取得を前提として契約締結はできなかったのでしょうか?

正直、誠意のない社長の態度と併せて、2年も導出を待たされてる株主としては、もう導出は不可能ではないか、交渉は決裂しメディシノバは今は交渉などしていないのではないかと疑念を持ってしまいます。

メルマガ主様は次回議決のある6月までには社長は交渉をまとめるだろうと推測されてますが、導出について何ら状況説明もせず、毎年株主を上場廃止の危機に晒す社長は全く信用のできない人間かと思います。

メルマガ主様のご見解をお願いいたします。

 

<回答>

MN-166とインターフェロンβの併用療法の特許取得は間違いなく導出交渉を進展させる大きな理由となり得ます(その他見解については1月10日配信のルーティン配信をご閲読下さいますようお願いいたします)。

また、MN-166がインターフェロンβとの相乗効果が認められずとも、MN-166単体での導出交渉は間違いなく進展していたと思います。

これは無再発性二次性PMSに対するMN-166の素晴らしい効能が検出されており、一次性PMSに対してもロシュのOcrevusと同等以上の競争力を持っているためです。

特許期間にしても延長を含めると2034年11月まで保護されるため、MN-166単体であっても多額の導出額を見込める状況に変わりはありません。

それ故、今回の併用療法特許が如何にインパクトの大きなイベントであるかが伺えると思います。

そして導出交渉相手に目を向けると、メディシノバがMN-166とインターフェロンβとの間に非常にポジティブな相乗効果を発見したが故、導出先としてはその特許がどうなるか見届けないと判断を決めかねるという状態に陥ったはずです。

なお、特許取得を前提とした導出契約締結は製薬業界的にネガティブな姿勢です。

そのため、併用療法による開発を前提とした計画を練っていた場合、同特許取得は契約締結前に確実に必要です。

そして本件はまた今後の導出交渉の懸念材料でもあります(上記同様、その他見解については1月10日配信のルーティン配信をご閲読下さいますようお願いいたします)。

最後に、導出契約締結の可否については可能です。

株主の見解とは裏腹に、製薬業界的には同契約交渉期間は未だ許容範囲の内に収まっています。

同社株を上場廃止リスクに晒しているのは経営陣にとって猛省すべき点ではありますが、導出交渉の状況に関して言及出来ていないことやコメントを公の場で語っていないことは業務上理解しなくてはならない点でもあります。

株主を苛立たせてしまっている現状の大きな理由は岩城社長の公でのコメントによるミスリードです。

故に、現在本件に対するコメントが無いことはミスリードの反省が故とも受け止められます。

岩城社長を信じる必要はありませんが、客観的に評価したメディシノバのポテンシャルは信じるべきであると思います。

私が投資を行う基準はその会社の事業価値であり、経営者の能力や信用などはそこまで重視しておりません。

私と同じような投資判断をするのであれば、やはり忍耐強く導出交渉の行方を見守ってあげて下さい。

 

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