メディシノバ『 2019年5月から続く下降トレンドの終焉に向けて(経営者リスク)』

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<当記事は2019年3月4日にSKメルマガで配信されたコンテンツです。>

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2019年5月以降、10ヶ月間程続いているメディシノバ株の下落がそろそろ終焉を向かえるのではないかと感じています。

その理由を、現在恒常的にメディシノバに関わっている4つのリスク(経営者リスク、事業進捗リスク、上場廃止リスク、財務リスク)から紐解いていこうと思います。

 

1.経営者リスク

SKブログでも過去何度か述べた通り、メディシノバの経営陣は開発能力やコスト削減能力には秀でているものの、残念ながら事業を前へ前へと推し進める能力には疑問を持たざるを得ません。

また、困難な状況に対するアプローチの取り方に対しても及第点を与えることは難しいです。

困難な状況に対するアプローチとして記憶に新しいのは、2012年5月に発表されたMN-221(タイペルカスト)の重度の喘息急性発作を適応とするフェーズ2治験において、主要評価項目で統計的に有意な結果が得られなかった時です。

当時のMN-221の重度の喘息急性発作を適応とするパイプラインは、現在のMN-166(イブジラスト)による進行形多発性硬化症を適応とするパイプラインに該当するほど、メディシノバの主力パイプラインとして期待されていました。

2011年の初冬に行った元メディシノバ副社長の岡島様との一対一面談では、「売上規模で約4,000億円を期待している」と当時仰っていました。

そのパイプラインがフェーズ2治験で頓挫した際も、メディシノバ経営陣はIR資料による簡単な事実説明のみを提示したのみで、株主に対して今後の戦略を説明しようという気概は一切見受けられませんでした。

メディシノバ経営陣の姿勢と対極に位置する会社がそーせいグループです。

そーせいグループは2018年9月18日に主力パイプラインである認知障害に対する治療薬候補M1の治験中止を発表しました

理由は、サルを対象にした長期毒性試験において予期しない毒性所見が見出されたためです。

その際、同社は発表当日のうちに、M1と今後に関する説明会を実施し、同じくその日のうちに説明会の動画を公開しました

そーせいグループのように、メディシノバ経営陣は株主、そしてマーケットがどの様な情報を求めているのかをしっかりと把握する努力と意義を今一度見つめ直す必要があります。

そして現状、経営陣がそれを出来ているとは言えず、それを出来ていないことが恒常的にメディシノバの株価を下げる要因となっています。

さて、この様に株価下落に対して経営者リスクが働いていた訳ですが、一旦そのリスクは出し切ったように思います。

2019年5月に報じられたLevi & Korsinsky法律事務所からの「受託者責任違反の被調査」、2019年12月までの「MN-166導出交渉の未達成」、2020年2月の説明会における株主軽視と捉えられる「導出交渉の進捗の未解説」。

「導出交渉の頓挫」は可能性として考えられますが、「経営陣によるネガティブな事象は一旦出尽くしたため、経営者リスクによる株価下落は落ち着くだろう」というものが私の考えです。

 

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