《メルマガ会員》製薬・創薬業界『ロシュのアクテムラによるCovid-19性重篤肺炎フェーズ3治験の結果について – メディシノバのMN-166の可能性を添えて -』

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<当記事は2020年08月04日にSKメルマガで配信された号外コンテンツの一部です。>

 

ロシュは2020年7月29日、アクテムラ(一般名:トシリズマブ)によるCovid-19性重篤肺炎フェーズ3治験の主要項目の結果を発表しました。

・Roche provides an update on the phase III COVACTA trial of Actemra/RoActemra in hospitalised patients with severe COVID-19 associated pneumonia

https://www.roche.com/investors/updates/inv-update-2020-07-29.htm

 

同発表においてロシュは、アクテムラが主要項目である「Covid-19による重篤肺炎患者の症状の改善」に対して統計的に有意な結果が得られなかったと明言しました。

また、副次評価項目として「4週目の死亡率」に対してもアクテムラはポジティブな結果は得られませんでした。

結論として、IL-6受容体阻害薬であるアクテムラはCovid-19性重篤肺炎に対しての治療効果は得られなかったとまとめることが出来ます。

分泌物であるIL-6と常在物であるIL-6受容体の結合があって初めて炎症作用が起きることから、アクテムラの同疾患に対する期待作用は分泌物であるIL-6に焦点を当てるのではなく、IL-6の受容体の機能を奪うことでIL-6との結合を抑制し、肺の炎症を抑制するという流れです。
 

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