<当記事は2021年4月30日にSKメルマガで配信されたコンテンツです。>
<質問:2021年3月29日>
この小さなバイオベンチャーで、実に今まで400億円も資金調達しているのには感心しています。
しかし、広報活動はマズいです(もちろん、そこまで手が回らないこともあるのでしょうが。)
日本ではメディシノバのIR不足には不満がいっぱいですが、アメリカでもそうなのでしょうか?
いずれにしても、広報マンを採用して、事業内容をもっとアピールする必要があるのではないでしょうか?
あるいは、モノいう株主3Dオポチュニテイが、大株主として「東芝」で行ったように役員まで送り込む必要があるのかもしれません。
もうそのような、非常手段に期待するしか、方法が無いように感じています。
<回答>
多額の資金を調達している実績はそれだけ多くの投資家からメディシノバのドラックリポジショニングを基礎とするビジネスモデルが評価されている故と考えております。
MN-166と同じ様にMasitinibを用いたドラックリポジショニングによって多数のパイプラインの開発を進めているAB Scienceの時価総額が約1000億円であることから、用途特許による医薬品保護を前提とする同ビジネスモデルであっても適切な評価を受けることは可能であり、それを受けられていない現状は経営手腕によるネガティブな影響を肯定することに繋がっていると思います。
経営活動の一つにIR活動も含まれていると思われますが、IR活動自体が株価をそれなりに上昇させ得るものとは考えておりません。
また、今年(偶然かどうかは置いとくとして)3DIP社からの出資を引っ張ってきたことは同社のIR活動に対して一定の評価を与えるべきであるとも考えております。
故に、株主との対話には不足感は否めまず、既存株主はもどかしい気持ちにさせられますが、IR活動に対する評価はむしろ合格点を与えるべきであり私は不満を感じておりません(Covid-19に付随するARDS治療薬やワクチンの開発を開始する際には(広報マンやコンサルタントを活用して)もっと上手く出来たとは思っておりますが、現状は概ね満足しています)。
メディシノバのIR活動に対して不満を感じるのは同社株を長期保有している安定株主の皆様だと思います。
そして個人の安定株主は私の感覚的に非常に少ないとも感じておりますので、メディシノバの様な小規模バイオテック企業が少数派に我慢を強いるのはしょうがないことと諦めの気持ちも含め受け入れております。
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