前回の「メディシノバ MN-166(イブジラスト)の開発競合他社」に続き、今回はコアパイプラインのもう片方であるMN-001(タイペルカスト)の開発競合他社について記事にしたいと思います。
なお、開発競合他社のリストは下記図表に示しますが、図表の見方はこちらを参考にして下さい。
MN-001はMN-116に比べ少ないパイプライン数ですが、開発競合薬品数は引けを取りません。
特にMN-001の適応パイプラインでもあるNASHは近年になって注目を浴びてきた症状のため各社競って開発を進めています。
なお、NASH、そしてNASHを含む一連の肝臓病を意味するNAFLDの治療薬は今のところ米国では存在しません。
・NAFLDについて(抜粋:日本消化器病学会)
またNASHに対する開発競合他社について直近2件大きな動きがありました。1つはIntercept社に関するものです。同社は2019年2月19日にP3のトップラインデータを公開し有効性を検出しました。
NASH適応症の大規模治験としては初の事例です。もう一方はNovartis社とPfizer社とのグローバル製薬企業同士の技術提携です。これは同適応症に対して両者が保有する化合物の複合治療を目的としたものです。
・Intercept社:NASH適応症の大規模治験としては初の事例。
・Novartis社;Pfizerとの技術提携。
今回の記事ではNASHパイプラインについて述べました。しかしIPFパイプラインも含めMN-001はMN-166に比べるとより厳しい環境に置かれています。
MN-166もMN-001もメディシノバはコアパイプラインと位置づけていますが、MN-166 > MN-001 と重きは置かれているでしょう。
また、メディシノバの経営に関して前回の記事で「資源の選択と集中」の話を出しました。それをしっかりと成されていることが前回と今回の記事を通して見て取れます。私はメディシノバの一貫性のある経営を心から応援しています。
<調査銘柄の概要>
4875 : メディシノバ / MNOV : MediciNova
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