メディシノバ『NASDAQバイオテック企業の財務データを用いたメディシノバ株価の統計分析(主成分分析:前編)』🔒

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メディシノバ株価の分析に際し、これまで相関分析とクレスター分析による統計分析を行ってきました。

それによりバイオテック企業に関してはフリーCF(キャッシュフロー)による区分をした上で分析を進めていくことが好ましいというところまで考察を進めました。

今回からは主成分分析を用いて、資産や事業CFなどの財務データを定性的データに落とし込み、バイオテック企業のそれぞれがどのような定性的性質を持つかを見ていきます。

なお、主成分分析とは多次元データ(資産、負債、株主資本、事業CFなど)のもつ情報をできるだけ損わずに情報を縮約する方法であり、データ全体の雰囲気を視覚化することでデータが持つ情報を解釈しやすくなります。

では、実際にバイオテック企業全体(N = 143)をまずは分析していきます。

バイオテック企業がそれぞれどの様な特性を持つのかを同分析で測るため、時価総額を除いた8つの財務データ項目(資産、負債、株主資本、事業CF、投資CF、財務CF、現金残高、フリーCF)を用います。

(図表1.分析結果 添付ファイル:summary.png)

 

主成分分析は8項目(当分析の場合)のデータをより少ない情報で表現することが第一の目標です。

そこで、元データである8項目からいくつの項目まで減らすことが出来るのかを見る必要があり、本分析では新たな3つの項目で8項目の90%を表現することが出来るという結果が得られました(図表1)。

主成分分析では累積寄与率が0.80が基準値とすることが多く、本分析では主成分3において0.90の累積寄与率が得られたため、8項目(資産、負債、株主資本、事業CF、投資CF、財務CF、現金残高、フリーCF)→3項目(X、Y、Z)へと情報を集約することが可能です。

(図表2.第1主成分 添付ファイル:pc1.png)

 

本解析の最もコアとなる主成分が第1主成分であり、この主成分だけで全体8項目の半分以上を説明することが可能です。

この主成分を構成する項目はプラスが事業CFとフリーCFであり、マイナスが資産、負債、現金残高です。
 

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